2011/10/06

リンゴのスター

今日、ジョブズが死んだ。
もしかしたら昨日だったかも知れないが私には判らない。

tech系ニュースばかり読んでいる所為かも知れないが、今日一日その話で持ち切りだった。
ニュースを信じるのに少し時間が掛かった。
生前、ジョブズのことは別に好きでも嫌いでもなく、どちらかというと少し嫌いの方に傾いているぐらいの感じだったのだが。
嫌いといっても、世の中のもののよく解っていない経営者や経営者気取りの物書きどもが誤解と手前勝手な解釈に基づいて阿呆なことを言い散らすときの引用元だったから、というぐらいの理由で、実際彼自身どうこうという訳でもなく、「ジョブズ」という特別なアイコンがなんとなく嫌気を誘ったくらいの感じだ。
それにも拘らず、結構ショックがでかかったのが自分にも意外だった。
MJが死んだ時ぐらい動揺した。
MJというと、私が多分生まれて一番最初に自覚的に好きになったミュージシャンで、彼の歌の様式が幼い頃聴かされた教唆的な童話のように私の(普段使いの)音楽的思考様式に染み付いてしまっているような、それくらい私に影響力のあった人物だぜ?
MJは当時既に私的に「過去の人」のカテゴリーに片足を突っ込んでいて寧ろ「再評価」の対象だったとは言え、当時にも、兎に角再評価の必要があったぐらい、私にとって結構重要人物だったのです。
それとタメ張るんだから、結構動揺したことになる。
多分、AppleのCEOを退いたとは言えまだ暫くはAppleとAppleを取り巻く世界にガリガリ影響を与え続けるだろうと思っていたということが、ショックがでかくなった要因の一つだろう。
あとAppleのCEOを退いたのが最近のことで、それに伴ってジョブズが世界に残した業績とかジョブズが変えた世界とかについてあーだこーだとついさっきまで色々言われていて、世の中のジョブズ熱が高まっていた矢先のことだったというのもあるだろう。
彼が死んで、私の手の届く範囲の世界がそれ程変わるようには思えない。
私はiPodもMacも使っているが(私と彼との関係は第一にはApple社製品を介した関係である)、それが彼の死に因って何か大きく変わるという訳でもないだろうし、恐らくはiPhoneを使っている人にとってもそうなんじゃないかと思っている。
少なくとも中短期的にはそうであるように感じる。
にも拘らず、ショックがでかかったのが意外だった。