2017/08/26

ボリュームペダルの音漏れ&音痩せ問題:完結編

ボリュームペダルの音漏れ&音痩せ問題。
ボリューム最大時に音痩せしたり最小時に音漏れしたりするのは、可変抵抗器の回転角度に対してペダル操作に因る回転角度が小さ過ぎるというのが大きな要因となっている。
なので回転角の差の分だけ可変抵抗器の抵抗体の上に導電塗料を塗って、可変抵抗器の回転に因って抵抗値が変化する角度を狭めてしまおう、という計画。

Potentiometer01
Potentiometer01 posted by (C)Ludwig D. Omen

ラッカー塗装の上に塗れる銅版Noise Hell(導電性塗料)では塗装が抵抗体の上にちゃんと乗らなかった。
一応塗れるけど、乾燥すると割と簡単に剥がせるぐらい食い付きが弱い。
なので取り敢えず、ウレタン塗装の上にも塗れると謂うカーボン版のNoise Hellを買ってきた。

カーボン版Noise Hellは塗装の食い付きは銅版よりマシだけれど、抵抗値は大きくなる。
カーボン版を可変抵抗の抵抗体の上に塗布してみると、一応食い付いたが塗面はそんなには強くなさそう。
塗面の強度は銅版に劣っている。
抵抗もまあまああるので、その上に銅版Noise Hellを塗ってみた。
然し塗装が乾いてからゴリゴリ擦ってみたら銅と一緒に下のカーボンごと剥がれてきた。
取り敢えずカーボンのみで続けてみることにする。

カーボン塗料乾燥後、塗面を削って平らにしたのだが、なんか後々削れてきそうな雰囲気。
塗面が脆い。
取り敢えず接点グリスでも注そうと思ったが見つからず、代わりに接点復活剤があったので注してみたら見事にカーボンが侵食された。
しょうがないので一旦塗装を全部剥がして接点復活剤を拭き上げる。
また最初からやり直し。

ううむ。
どうすっかな。
他の導電性塗料とか導電性接着剤とか色々探してみたが、入手が簡単で買える値段で使えそうなヤツ、となると他に無いんよね。
導電性接着剤でガッツリ固まるヤツがあれば、銅箔を貼り付けてもいい訳だし。
或はエポキシ樹脂に金属粉を混ぜ込んだら食い付きも強度もそれなりに出るんじゃね?とか考えたが、素人作業で十分な導電性を確保できるか不安だしなんか一寸面倒臭そうだしな。
一応、導電性エポキシ接着剤みたいなの売ってるみたいだけれど、めっさ高い。

抵抗体の表面を紙ヤスリで傷付けて銅版Noise Hellを食いつかせてみる作戦。
塗る部分を#360の紙ヤスリで擦って、ラッカーシンナーで薄めた(あんまり溶けないけど)Noise Hellを一旦薄塗りしてから薄めないNoise Hellを塗り重ねる。
そうすると、まあまあ食い付いた。
強くはないけれど、今までで一番マシ。
塗面を削って平らにして取り敢えず完成。
500kΩの可変抵抗器を使ったので、完成すると300kΩぐらいになった。

Potentiometer02
Potentiometer02 posted by (C)Ludwig D. Omen

FV-30Hに組み込んで使ってみると、ちゃんと思った通りに動いた。
踏み込むと数Ω程度の残留抵抗になって、絞るり切るとFuzzをONにしててもちゃんと音が切れる。
成功。
コレはコレで、なんだけれど、やっぱなんか耐久性に不安が無いではないので、Noise Hellは使わず、結局B1MΩの可変抵抗の2-3pinを1MΩの抵抗器で繋いだ疑似C500kΩのを使ってる・・・。
音量最大側に合わせてるので最小側では音が絞り切れないのだけれど、良い感じの小ささになるのでまあいいんじゃね?ってことで。
因みにもっとキツいCカーブが欲しければB2MΩの可変抵抗器と680kΩの抵抗器にすればよし。な筈。

まあそんな感じで。

2017/08/19

ボリュームペダルの音痩せ音漏れを同時に解決するぜ案

ボリュームペダルで悩む。
Fuzzの前に置いて歪み量を調節するのに、BOSSのFV-30Hを改造して使っている。
全体のインピーダンス低下に因る音の変化のみならず、可変抵抗器の回転角度よりペダル踏み込みに因る角度の方が大分小さいので、そのままだとボリュームを最大にしてもIn-Out間に抵抗が残ってモヤつくし最小にしても音が漏れる。
音漏れはクリーンアンプ直なら気にならない程度だろうが、Fuzz前に置くと信号がFuzzで大分増幅されるので、少しの音漏れでも結構大きく現れる。

前回の改造では、しょうがないので可変抵抗器自体を回転させて、最小音量は諦めて最大に踏み込んだときに残留抵抗が少なくなる方向に振った。
B250kΩの可変抵抗器を使っているのだけれど、今は200Ωぐらいの残留抵抗になってる。
1/1000だし、これくらいならまあ無視できるんじゃないかと。
逆にボリューム最小時に25kΩぐらい残る。
可変抵抗器の回転角度が300°なので、最小側は30°分ぐらい余ってる訳だ。
680pFのハイパスコンデンサも入れてるので、尚更漏れる。
因みにBig Muff(自作だけど)を真ん中ぐらいに歪ませてギター側のボリューム(500k-1MΩ)を最大にしていると、ボリュームペダルを最小にしてもまだ結構普通に歪んでる、という感じ。
もうちょい絞りたい。
あと1/10ぐらい。

可変抵抗器の抵抗値を変えてしまうというのも手だけれども、言う程効果は期待できない。1/10にはならない。
或はアクティブボリュームに改造して、更に出力をFuzz用にハイインピーダンスにするとか。
可変抵抗器を最小側に振って、ボリューム最大時の音の変化は、それはそういうものとして音作りするとか。
・・・却下だ。

最後の手段としては・・・可変抵抗器自体を改造するか・・・。

要するに、回転の始めと終わりの15°ずつ計30°ぐらいが、回転はするけど抵抗値には変化が無い、というふうになっている可変抵抗器が在ればいいのだ。
然し乍ら、そんな可変抵抗器は、もしかしたらこの世には存在しているのかも知れないけれど、電子部品屋とかでも見たことが無い。

幸いにも、原理は簡単。
無ければ作ってしまえばいい、と言ってしまえる程度には。

可変抵抗器のケースを外すと、抵抗体の上をブラシが走ってる訳ですな。
この抵抗体の端の方から15°分ずつぐらいの表面に導電塗料を塗れば、その塗った部分は0Ωか数Ω程度になるんじゃね?
その分全体の抵抗は下がるけど、塗ったトコはブラシが回転しても抵抗値は変化しない筈。
500kΩのを使えば450kΩの実質回転角270°の可変抵抗器になる訳だ。

そうそう上手く行くものでもなさそうだけれど、取り敢えずNoise Hellが有るので実際にやってみてもいい。
一応、使いさしの腐りかけな可変抵抗器を一つバラしてNoise Hell塗ってみたら確かに思ったようになった。
あとは実際に使うモノでやってみてペダルに組み込んでみて、という感じか。
あと、多分塗料剥がれてくると思う。
Noise Hellは銅のヤツなんだけど、塗面すげー弱いんよな・・・。
上からクリアを吹く訳にもいかんし。

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「可変抵抗器」は普段は「ボリューム」って言ってる。
然し「ボリューム」と書くと何が何だか判らなくなるので「可変抵抗器」と書くんだけれど、なんか長ったらしいよな。
他には「ポット」とも言うし昔はその呼び方の方が好きだったけれど、最近は「可変抵抗器」の方がまだシックリ来てる感じ。