2019/06/30

Epiphone Les Paul SLを改造した話

ギターの音や使い勝手を追求して、結果的にP.U.を載せ替えるだのお気に入りのポテンショメータを使うだの、或は木を掘るだの塗装し直すだの、改造に手を染めてしまう。
自分の音を追求するってのは、楽しいものだ。

それとは別に、改造行為そのものも楽しいものだ。

つうことで、主に改造そのものを愉しむ為に、EpiphoneのLes Paul SLを買った(→Amazon)
Les Paulとか言ってるけど、見た目は完全にMelody Makerですな。

10,000円でそこそこマトモなギターが買えてしまう時代。
而もAmazonで。
10,000円ぐらいなら、ギターでもまあAmazonで買ってもいいかと思える。
そして10,000円でも意外とマトモ。
そら10倍以上の値段のギターと比べたら駄目だけれど。
でも50,000円のギターと比べたら、コレ5本買えるんだぜ?(なんちゅうレトリックか)
20,000円のギターでも、コレが2本買える訳だ。
なのにちゃんと音が出るし、指板も大体真っ直ぐだし、チョーキングとかでチューニングが狂うこともない。
ちゃんと楽器として使える。

「一寸ギターなるものでも弾いてみようかな、あわよくば自分の趣味にできたらいいな」ぐらいの覚悟の初心者にもオススメすることができるようなクオリティと価格と入手性のバランス。
最初の1ヶ月間ぐらい練習してあとは部屋を飾るオブジェになることが目に見えてるような人物にも躊躇うこと無くお勧めできる価格で、もしかしたらハマってギター道を突き進む羽目になり、最初の1-2年はコレがメインギターになるような可能性が感じられる人物にもまあお勧めしてもいいぐらいのクオリティ。
まあそういう可能性のある人には、実際のところは、どちらかというともう何千円か金を出して貰ってSquier辺りを勧めるのだけれども・・・。

無改造状態では、音とか一寸Danelectroのショートホーンの雰囲気がある。
ボディが軽いポプラ材なんで、生音が結構でかくてエアー感があり、少しセミアコっぽい感じがある。
チープはチープなんだけれど、弾いてて厭になってくるチープさじゃない。
ピックアップは見た目より出力がある感じだが、ちょい細めの音で、リップスティックっぽいってことはないけれど、でもなんかDanelectroを思い起こさせる。
なのでDADGADにチューニングしてKashmirを弾かざるを得ない。
太陽をして我が面上に降り注がせよ、我が夢を星々で満たしながら、っつて。

ネックはカマボコDシェイプで、厚い訳じゃないがエラが張ってて、ぶっちゃけ弾き難い。
クラシックギターのネックを縮小したみたいな感じのシェイプ。
Epiphone曰く「1960s Slim Taper D-Profile」ってことだけど、コレでスリムやったら他のどんなんやねん、と思う。
因みに同じEpiphoneのCasinoも持ってるけど、そっちはGibosonとかと似たような普通のシェイプで、弾き難いと感じたことは無い。

ブリッジは固定だけれど、wrap around compensated combo bridgeってヤツで、オクターブチューニングは意外と合ってくれる。
完璧じゃないけれど、普通の3サドルのテレキャスよりは断然合う。


つうことで、改造タイムですわ。
やったこと:
  • ペグをマグナムロックに交換
  • ナットをTSUQに交換
  • ストラップピンをデカいヤツに交換
  • ブリッジをTOMタイプに交換し、ブランコタイプのテールピースを追加
  • P.U.をDiMarzioのThe Chopper(リア)とGibsonのP-90(フロント)に交換
  • 回路系の総取っ替えし、ジャックを横出しにし、導電性塗料を塗る
  • ブリッジ周りの塗装を剥いで、白く塗る
と、大体こういう感じ。
リスト化すると大したことなさそうだけれど、実際はめっちゃ時間掛かった。

Les Paul LS
Les Paul LS posted by (C)Ludwig D. Omen

・ペグ

ペグはロック式と決めている。
但しSperzelを買うのは勿体無いので、Gotohの安いマグナムロック(「トラッド」じゃないヤツ)(→Soundhouse)にした。
けど結構木工作業が必要だった。
先ず、元々の穴径が小さいのでドリルで拡げてやる必要があった。
そのとき、塗装が硬く木が柔らかく脆いので、塗装がヒビ割れて飛んでいったり木がササクレて飛んでいったりしてしまい、穴周りがボロボロになった。
ボロボロになったところは木質ラッカーパテで補正した。
一応形にはなったけど、木質エポキシの方がよかったかな。
今思えば穴周りの塗装をナイフか何かで一旦削ってから穴開けすればよかったか。

またヘッドが厚過ぎて固定用ナットやポストの高さが微妙に足りず、ヘッド裏の塗装を剥いで少し木を削ってペンキ(白で)を塗り直すと、ギリ取り付けることができるようになった。
一般的なギターのヘッド厚が大体14.5mm前後だが、コレは16.5mmあった。
1.5-2.0mmぐらいは薄くしないと不可ない。
裏側の塗装が1.0mmぐらいあるので、それ+αちょい削るぐらい。
でも木に硬さが無いので手ではメッチャ削り難い・・・。

・ナット

ナットはGraph TechのTUSQと決めている。
元のナットを剥がして、買ってきたEpiphone用のTUSQ(→Soundhouse)の裏のバリを平らに削って当ててみると、0.4mmぐらい高さが足りん。
買ってきたままの状態から0.1mmも削ってない(と思う)ので、元々高さが足りんかったのだ。
なので0.5mm銅板を切ってシムを作り、それを0.1mm削って下に履かす。
少量のTitebondで貼り付けて、幅方向の余りを削って完成。

・ストラップピン

でかいストラップピンを付けるのが私の中での最近の流行り。
なのでGotohのでかいヤツ(→Soundhouse)に交換する。
これだけでストラップが抜け落ちることはそうそう無いけれど、コレに更にHarry'sのゴムのストッパー(→Soundhouse)を付けとけば、まあ抜けない。
多分ロックピンより安全なんじゃないかと思う。

ロックピンは、Schallerをベース用、Jim Dunlopをギターのボディエンド側用として、一応両方使ってた時期があるけれど、なんやかんやで結局使わなくなってしまった。
因みにギターのヘッド側のストラップピンは「デルリン2枚重ねのダサくて安っぽいアレ」でお馴染みのLoc Strapを使ってた。
ロックピンは、ネジが緩み易いとか、なんかカチャカチャして鬱陶しいとか、なんかデカいとか、シールドをギター本体とストラップで挟んで固定できないとか、ストラップを交換するのにラジペンやらモンキーやらの道具が要るとか、あと高いとか、そういう細々としたマイナスポイントはあったんだけれど、そんなには本質的なマイナスポイントとして感じていなかったように思える。
当時はストラップ抜けを防ぐには、ロックピンか或はLoc Strapしかなかったのだが(私がそれ以外を知らなかっただけなのかも知れないが)、結局のところ、Harry'sが出てきて駆逐されてしまったのだ。
最初は私もあんなゴムの輪っか如きに背中預けられるかと思っていたのだけれど、一旦使ってみると、必要に対して十分な機能でスマートだし、見た目的にも他を邪魔しない使い方も敢えてアクセントして使う使い方もできたり、気軽に払える金額(ゴムの輪っか2枚で500円ってのは高いと思うけど)だったりして、結局ロックピンは使わなくなってしまった。

・ブリッジ

特にこれといった理由も無く、GotohのTOMブリッジ(→Soundhouse)に替える。
そしてテールピースはブランコタイプ(→Soundhouse)。SCUD。
本当はストップテールピースにしたかったのだけれど、ピックガードの位置が邪魔してアンカーを打ち込めない。
しょうがないのでブランコテールピースになったけど、まあコレはコレで格好良い。

元々のブリッジのアンカーを抜くとφ12の穴が開く。
折れたドラムスティックでダボを作り、この穴を埋める。
堅いオークのドラムスティックを使ったけど、柔らかいメイプルでよかったか。
13mmのドラムスティックを削って12mmに仕上げ、横に縦溝を掘って空気が逃げる部分を作り、それにみんな大好きTitebond(→Amazon)を塗ってアンカーの穴に叩き込む。
そういやギターリペアマンのTitebondに対するあの絶大な信頼って何なのかね。
「それ物性とか経年や熱や水分への耐久性とか見てもエポキシ系の方が正解じゃね?」ってときでもTitebondを使わはる。
何か理由でもあるのかと思って、ビビって私もTitebondを使ってる・・・。
で、Titebondが固まったら、ダボの余りを削ってギターの表面が平らになるようにする。
平になったらダボの中心より少しボディエンド側に、ブリッジのポスト用の穴を開ける。
実際のブリッジを使って位置決めをしてφ3.2-3.5の穴を開ける。
その穴のうちコントロール部寄りの穴からコントロール部目掛けて斜めにφ2.5ぐらいの穴を開け、電線を通してアース線にする。
アース線が噛み込むようにポストを打ち込んで、ブリッジ完成。
因みにこんなフラットトップギターでブランコテールピースにしたりするとブリッジ部で弦の角度がつかないので、弦落ちを防ぐ為にブリッジの駒の溝切りは一寸深めが良い。

・テールピース

ボディ厚みとボディエンド部品の大きさが合ってないので、ボディエンド部品の加工が必要。
ボディエンド部の3つの山のうち、真ん中のもを切り取り、エンドピン用の穴を開け直す。
因みにボディの方も、ヘッド-ネック-ブリッジの延長線上にエンドピンがある訳じゃないので、この延長線上にエンドピンの穴を開け直す必要がある。
この位置決めの為に、一旦弦を軽めに張った方が確実。
弦は使い古しのでOK。

・ピックアップ

リアはDiMarzioのThe Chopper(→Soundhouse)
以前はSquireのDuo-Sonicに載せてたヤツ。
ダブルレールのシングルサイズハムで、なんでもできる系の音。
基本フラットで、ハイは出るけどトレブリーって程でもなく、一寸ローミッド厚めかな?ぐらい。
Duo-Sonicは同じDiMarzioのAir Classic(→Soundhouse)に載せ替えたので、それで余ってた。
ピックガードマウントにしてるんだけれど高さが足りず、高さ調整用のスプリングを入れることができなかった。
なのでベタ付けになってて高さを調整することができない。
けどそれで丁度の高さになったので、音的にはまあ問題無し。

なんかDiMarzioばっか使ってんなあ。
ホントウはどちらかというとSeymour Duncanの方が好きな筈なんだけれど。

フロントはGibsonのP-90。
Les Paul Classicに元々載ってたヤツで、コレも余ってたヤツ。
そのままでは当然載らないので、ピックガードの加工とボディのザグリの加工が必要。
また、高さがビミョウなので、12mmのMDFを下に貼り付けて、それに丸皿タッピングネジで取り付けている。
丸皿タッピングネジは、普通ではネジ専門店でも十分な長さのものを置いてないので、持ってなければ楽器パーツ屋とかでP-90用のボディ直マウント用のネジ(→Soundhouse)を買う必要がある。

・回路系

ボリューム1発。
ALPSのB500kΩで510pFハイパスコンデンサ。
ツマミが長過ぎたので、いい高さになるように削った。
ピックアップセレクタはオリジナルのまま。
弾く時に手元近辺にボリュームがあるのが厭なので、元々ボリュームがあったトコには何も載せず穴が空いたままで、ピックアップセレクタがあったトコのにボリュームを載せ、アウトプットジャックがあったトコにピックアップセレクタを載せている。
アウトプットジャックはというと、ボディの横に穴を開けて、普通のGibsonのLes Paulみたいに横出ししている。
SCUDのジャックプレート(→Soundhouse)に、大量に余ってるREANのジャック(→Soundhouse)
ピックガードには元々アルミテープでシールドしてあったが、安っぽいテープで気に入らなかったので全部剥がして、厚めのアルミ箔を両面テープで接着した。
キャビティに導電性塗料も塗ってシールドは完璧。

・ストラップ

ストラップは、ROTOSOUNDのめっちゃ安いナイロンのヤツ(→Soundhouse)
チープだけどなんか格好良い。

・弦

弦はElixirのNanowebの0.010か0.011のセット。
いい感じの金属感とアコースティック感が出る。


という感じで、セットアップしてアンプに繋いで弾いてみると、意外と悪くない音。
一寸Danelectroっぽさも残ってて、特徴的だけど普通に使いたくなるぐらいの音。
セミアコっぽいエアー感がありつつも金属弦らしさもあって、そしてペコペコしたチープさもあり、それらのバランスが素晴らしい。
歪ませると、シールドがガッツリ効いているとはいえP-90のハムノイズは乗るが、まあこのギターなら許せる。
ブランコテールピースが結構利いてる感じ。
フロントのP-90の音がゴン太なので、太くなり過ぎないように調整する必要がある。
見た目的にはMelody Makerっぽさが減ってしまったのは残念だけれども、ビザール感が増したので良し。
中途半端なダサさがより振り切ったダサさになった。それは良いことだ。振り切るって大事やね。
ネックがなんか太くて一寸弾き難いけど、コレはコレで使えるギター。
ネックが折れたりしても懐的にはそんなにダメージは無いし(パーツは回収するけど)、ガシガシ使っていけそう。

つうことで、改造する時に気を付けること:
  • ブリッジは替える必要が無い。やるならBadassタイプのブリッジに交換するのが楽。
  • ポン付けてピックアップを交換するなら、特にリアは背の高いピックアップを探すこと。
  • 木加工は地獄。木材が柔らか過ぎ、塗装が硬過ぎる。なるべく無加工が吉。
  • ペグ交換も覚悟が必要。背の高いものでなければポン付けできない。
  • ナット交換は、ブランクナットを買ってきて削り出した方がいい。
  • ノイズ対策としては、基本的には導電性塗料を塗るだけでOK。
  • チープを楽しむこと。
という感じで。

2019/06/29

Linux Mintをアップデート

自宅のファイルサーバ、ちょー古いPCにHDDいっぱい繋げて、OSはLinux Mintを入れてGUIでも使えるようにしてるんだけど、OSバージョンが17で、今年の4月でサポートが切れてた。
そうか、そういやそうだった。
「Samba入れてるだけやし、OSアップデートで何かあったら面倒臭いのでギリギリまでOSバージョンアップはせんとこう」ポリシーで行ってて、結局忘れてた。
やべえ。
なんか最近パッケージのアップデートが無いなあと思ってたんだ。

つうことで、最新のOSにアップデートした。
バージョン19.1。
やっぱアップデートはコマメにしとくもんですな。

17 -> 17.3 -> 18 -> 18.3 -> 19 -> 19.1 とアップデートしていかないと不可ないので、めっちゃ時間が掛かる。
途中で「クリーンインストールしたろか」という考えも出てきたが、クリーンインストールした後の設定もなんか面倒臭かったので、我慢してネットでコマンド探しながらコンソールを叩く。
まあ基本待ち時間で、コマンド打ったら暫く放ったらかすだけだけど、作業開始から終了までなんやかんやで丸一日ぐらい掛かった。
やっぱアップデートはコマメにしとくもんですな。

2019/06/28

Gibosn Les Paul Classic 2018を改造した話

Gibosn Les Paul Classic 2018。
結構前に買ってた。
Les Paul Classic 2018
Les Paul Classic 2018 posted by (C)Ludwig D. Omen
今までLes PaulとStratocasterは避けてたのだけれど。
どメジャーどころはなんかチョイ恥ずかしい感じがして。
一応、Fender Japanのミディアムスケールのストラトは持ってるけど、ミディアムスケールなんで、「これはどメジャーなストラトっぽいけど実際にはミディアムスケールのキワモノなんだ」と言い聞かせて、自分に買うことを許した。慥か中古だったと思う。
Les PaulはP.U.セレクタが、位置的にジャカジャカ弾いたときに手に当たって嫌だったが、近年少し腕を上げたらしく、あんまし当たらなくなってた。たまに当たるけど。
あとP.U.セレクタが他のコントロール部から離れているのもデンキ的になんか気に食わない。これは今でも気に食わない。

・基本スペック

Les Paul Classicの2018年版は、ボディのバック材に穴が空いてないタイプ。ノンウェイトリリーフ。
めっちゃ重い。多分5kgぐらいある。
これの所為で多分悪くしてた腰を更に悪化させ、治りも遅くなってるのだと思う。
腰が死んでる時期にこれを東京から大阪まで電車で運んだときは、私は今日死ぬのだ、今日腰痛で死ぬのだ、と思った。
だが穴が空いてないのがいいのだ。
穴の空いてるヤツも、音的にもハイミッドが立った甘太さがあったりしてソレはソレで悪くないのだけれど、というか寧ろ普通の感覚ではそっちの方がLes Paulらしいとも言えないではないのだけれど、でも空いてないヤツの方が私は好きなのだ。
色は黒が好かったが、黒じゃなくても後で黒く塗ればいいので、これは「元々黒の方が手間がかからなくていい」ぐらいの感じ。
まあGibsonの黒はなんか硬度が低い感じなんで、多分これは音にも影響していると思うが、まあ出音が良ければどっちでもよろしい。

ネックはスリムテーパー。
私は手が大きくないので、太いネックだと弾き難い。
太けりゃ削れるとはいえ、実際に清く正しく美しく削るのは素人には難しいし玄人にやってもらうのも高くつくので、現実的な選択肢としてはスリムテーパーのものを買うしかない。

サーキットは、要らんスイッチとか付いてない、昔ながらの2Vol. 2Tone。
昔は私もギターにシリーズ/パラレルスイッチとか付けてたりしてたけど、ボリュームにハイパスコンデンサを入れるようになってからはその辺のスイッチ類は使わなくなった。

P.U.は、どうせ交換するので何でもよかったが、P-90の見た目は格好良いと思う。
特にフロントのP-90の見た目は秀逸。

2019年版の「Les Paul Standard '60s」ってのが似たようなスペック。
あっちはトップ材が虎目でフルサイズのハムバッカーだけれど。
'60sが発表されたときには既にClassicを買ってしまっていたのだけれど、もし'60sが出ることが判っていたら'60sの方を買ってたかも知れない。


まあそんな感じで、一寸弄ってみましょうか、と。
やったこと:
  • ピックアップ交換、フロントをGibsonのミニハムに、リアをDLX PLUSに(DLX PLUSはマグネットも交換)
  • テールピースをアルミから亜鉛合金のものへ交換
  • ペグをGotohのマグナムロックトラッドに交換
  • バックにお絵描き
  • コントロール部総取っ替え、導電性塗料塗布
  • TOCOSのPotを使うためにザグリを更に掘る
  • 弦はいつもはElixirのNanowebを使っていたが、これはOptiwebにした
  • ストラップはLevy'sのコットンストラップ
という感じ。


・ピックアップ

P-90の音は、程良く太くてガッツとパワーがあって、それでいて繊細なこともできる。
特にフロントの音は結構気に入っていた。リアはそれ程でもないけど。
P-90は音がゴツいとはいえ、所詮シングルコイルなので、ハムノイズが乗る。
私の部屋は狭くてPCが直ぐ側にあったりサーキュレーターが回ってたりするので、ノイズがスゴい。
なのでハムバッカーに交換せざるを得ない・・・。
スタックタイプのP-90でも良かったのだけれど、多分フロントはザグリの深さが足りず好い高さに設定できない心配があったので、止めといた。

ピックアップのザグリ部にネジ切りしてある金属プレートがネジ止めしてあって、それにピックアップのネジを挿すようになってる。
カシコ美しい。
この金属プレート1枚でP-90にもMini Humbuckerにも対応している。
カシコ美しい。

・フロント

フロントはGibsonのMini Humbucker(→Soundhouse)に交換した。
実はリア用として売られていたものだけど。
リアをP-90からMini Humbuckerに交換してOKならそのまま使い、気に入らなければフロントに載せ替えようという算段で、リア用を買い、一旦リアに載せたのだけれど結局リアとしては気に入らず、フロントに載せることになった。
このMini Humbuckerの音はP-90よりパワー感が弱いし中低域のバイト感も弱い。
でも、ハイは結構伸びてるし音は軽めなんだけれど暴れるでもなく確っかりしている感じ。
音色的にハムはハムなんだけれど、なんかシングルっぽい感じもある。
Fender用のスタックタイプシングルの雰囲気があるが、アレよりはハムっぽいかな、ぐらいの感じ。
P-90は完全にシングルの音なんで、やっぱミニハムはハムなんだな、と思う。
併し私の好み的には、やっぱリアには普通のフルサイズハムぐらいのパワー感が欲しい。
つうことでリアからフロントに載せ替えてみたら好い感じだったので、そのままフロント用にした。
マグネットはAlNiCO IIだし音のパワー感からすると出力が低いのかと思うが、実際にはそんなには低くもなく、さりとて普通のフルサイズのものよりは大分低く、リアが普通のハムぐらいの出力だとミックスポジションで丁度いい感じにバランスが取れる。
普通のフルサイズのフロントだと、ミックスポジションでバランスを取ろうとすると、フロントの高さを結構下げてやらないと不可ないけれど、このミニハムならそんなに下げなくていい。

フロント用にする際、P.U.の足(ネジ通すところ)を曲げて、P.U.が弦と平行になるようにしたが、それでは一寸低音がブーミーになってMiniの良さが減る感じがしたので、曲げを戻して弦に対して角度がついたままの状態に戻した。
リア用とフロント用の違いは恐らくP.U.本体のエスカッションからの出具合の差だけのように思える。
この出具合は樹脂製のスペーサー(円筒状のもの)で調整されているので、スペーサーだけ買ってくればいい。M3用のでOK。
私は25mmのを買ってきて、半分にして12.5mmで丁度だった。
因みに元々のリア用のは測ってみたら9.6mm程度だった。

エスカッションはクリーム色だったけど黒(→Soundhouse)に交換した。

・リア

リアはP-90だとパワー的にちょい物足りないことがあったので、フルサイズのハムかソープバーサイズのハムのどちらかにしようかと。
フルサイズにしようとすると木加工を入れないと不可ないので、取り敢えずソープバーサイズので探す。
Mini Humbuckerもパワー不足でイマイチ気に入らなかったし。
色々迷って結局DiMarzioのDLX PLUS(→Soundhouse)に落ち着いた。
パラノイドなノイズ対策として、ピックアップカバーの内側に導電性塗料を塗って、銅テープでピックアップのベースプレートと繋いで通電させて、シールドしている。普通の人はここまでやる必要は無いと思われる。
因みに銅テープは寺岡製作所のヤツで、接着面も通電性がある、ちょい厚めのヤツ(→Amazon)。一寸ええヤツ。
音的にはhi-fi、出力ちょい高め、ワイドレンジ、ドンシャリ寄りのフラットで、バイト感が少なくスムース、という感じ。
歪ませると密度の濃い歪みになって、クリーンだとそこそこ分離感のあるよく通る音が出る。
1988年発売で30年前のピックアップだけど、「現代風」という感じの音。

でもあんまし気に入らなかったのでマグネットをセラミックからAlNiCo V(→Soundhouse)に交換した。
古臭い音の方が好きなのです。
マグネット交換時に極性を間違えて逆に付けてしまった。というか極性の方向が思ってたのと90°違ってた。
Fender系みたいにポールピース方向に極性が付いてると思ってたのだけれど、実際には2つのコイルの片方がS側でもう片方がN側、みたいな方向だったみたい。
音を出したときにフェイズアウトしてて間違っていることに気付いて、ネットで調べてみたら上のようなことだったんで、修正した。
まあ2つのコイルで逆巻き逆極性にしないと不可ないので、よく考えりゃそりゃそうだ。
AlNiCo Vになってハイの高いところは少し引っ込んでしまったが、ミッドが少しだけ厚くなって、スムースさが減ってバイト感が出るようになったように思う。

ポールピース高が両方のコイル共調節できるので、音色の調整の幅が広がるけれど、1本変えるだけで隣の弦にも影響したりして、割と収拾付かなくなり易い。
色々頑張って調整して、今では、100点ではないけれどまあOK、ぐらいの音になった。
でもやっぱフルサイズハムに交換すっかなあ・・・。
結局大抵のギターでは、特にリアは、なんやかんやで昔ながらのP.A.F.みたいなのが一番使い易かったりするんよな。

・ブリッジ

ブリッジはGotohのナッシュビルタイプのワイド版(→Soundhouse)
元のABR-1でもよかったのだけれど、アレは経年と共に針金のビビリが出てきたりするので、先に交換しておいた。
ポストは直接ネジを打ち込むタイプではなく、ブッシュを介するタイプ。
ネジ打ち込みの方が好きなんだけれど、そっちに交換するには木部の穴を一旦埋めないと不可ないので、そのままにしといた。
Gotohのブリッジのポストを通す所の穴径がミリサイズで、インチサイズのGibsonのABR-1より少し大きいので、ポストのネジ側がそのままだと結構ガサガサになってしまう。
然し何故かGotoh乃至Schaller製と思われるミリサイズのポスト部品だけ持ってたので(多分昔何かに買ったヤツの余り)、それを使った。
ポストとブリッジはブリッジ側にイモネジを打って固定している。
こうしとくと弦を全部外しても落ちないし、何かの拍子に弦高設定が変わってしまうこともない(弦高が変わったらネックが反ってるということが判る)。
イモネジで固定すると一寸だけ音にも影響があるが、音が良くなる訳ではない。

・テールピース

テールピースは元々アルミなんだけど、手持ちの亜鉛合金のモノに交換する。
ES-339に付いてたヤツ。ES-339はGotohのアルミの(→Soundhouse)に交換してある。
一寸硬くてゴリッとしたヘヴィーな音になった感じがするが、気の所為かも知れない。
一般的には、亜鉛の方がゴリッとするんだけど、今回はあんまし変わらんかった。
今は一旦アルミに戻してみてたところだけれど、でもやっぱなんか亜鉛の方が好い気がする・・・。

高さは一番下にベタ付け。高音弦側だけ少し上げてるぐらい。
他のGibson系のはいつも結構上に上げてるんだけど、色々試して結局ベタ付けが一番シックリ来た。
普通はテールピースを上げていくと丁度ギターと弦の相性でボディが鳴り出すポイントがあるので、そこから微調整して好みのサウンドに合わせて行ってるんだけど、このLes Paulでそれをやると、その鳴り出すポイントでは音がヌルくなり過ぎる感じがする。
よく忘れられ勝ちだけれども、ボディは鳴ればいいとうものではないのだ。
サスティンは長ければいいというものではないのだ。
加工精度が高ければいいというものでもないし、値段が高ければいいというものでもないし、「舶来品」や「日本製」や「ビンテージ物」ならいいというものでない。
なんならギターそれ自体のサウンドがそれ単体で良い音であればいいというものでもない。

因みにテールピースを一番下にベタ付けにした場合、特にこのギターでは、アルミでも亜鉛でも音はぶっちゃけ殆ど変わらん。
「なんか変わったような気がする」程度。
夜中、私の寝てる間に妖怪「テールピース交換しい」(枕返しのニュアンスで)が来てテールピースを交換して行ったとしても、気付かんと思う。
幾らかテールピースを上げてやると、アルミだの亜鉛だのの差が利いてくる感じ。
ブリッジとテールピースの間の弦をピックで鳴らしたときに、P.U.がその音をちゃんと拾うぐらいの高さにテールピースを設定してやると、アルミと亜鉛の違いが出てくる感じがする。

・ペグ

あとペグはGotohのマグナムロックトラッド(→Soundhouse)
ペグの裏から弦を留めるSperzel(→Soundhouse)方式。
トラッドじゃない方の無印マグナムロックだとストリングポスト側でロックするんだけど、これがすげーメンド臭い。トラッドより一寸安いけど。
弦をロックする為にペグをめっちゃ回さないと不可ないし、弦を外すときもマイナスドライバーかコインかそれに類する道具が要る。
弦交換が面倒臭いから(まあチューニング安定性の向上もあるけど)ロック式にしてるのに、その弦交換がメンドいってどういうことやねん、と。
トラッドだとそんなメンドっちさは無い。

本当はSperzelが好かったんだけれど、値段がGotohの方が安くてヒヨった。
あとGotohは無加工で取り付けられて、Sperzelのように(小さい穴を各ペグごとに2個開けなければならない程度の)加工のメンド臭さがない。そこでもヒヨった。
而も間違ってChromeメッキを買ってしまった。Nickelの方が黄色くて格好良いのに。
使ってみた感じ、大凡はSperzelと同等と言っていいと思う。
でもロックした時の安心感(弦がちゃんと食い付いてる感)とかチューニングのし易さとかギア比とか、微妙な部分はSperzelの方が好み。
ギアのバックラッシュとかはGotohの方が若干少ないっぽい。
まあそんな感じで、私的には、慣れもあると思うけど、Sperzelにしといた方がよかったかなと思う。

・お絵描き

裏はお絵描き。
Les Paul Classic 2018 back
Les Paul Classic 2018 back posted by (C)Ludwig D. Omen
まあギター買ったり先ずはお絵描きしますやん?
最初はラッピングフィルムをコレと同じような形に切り抜いて貼ってたんだけど、貼った場所が丁度私の使っているギタースタンドが当たるところで、擦れてすぐ剥がれてきた。
擦れて剥がれてるので、糊がベタついて鬱陶しいし。
じゃあもうペンキで塗ったれと。
A4の再剥離可の紙のラベルシールを切り抜いてマスクにして、その上からペンキを塗りたくる。
ラベルシールだとペンキのシンナーに反応して切り口が微妙に剥がれてしまうので、ホントウは余りよろしくないのだけれど、ラベルシールが余ってたので。
多分ゴツめのカッティングシートとかラッピングフィルムとかを使った方がいいと思われる。
ペンキはアサヒペンの油性ペンキだけど、アレはシンナーがラッカーじゃないのでボディ塗装を侵さず、食付きは完璧じゃない。
経年と共に剥がれてくるかも。
でもソレはソレで剥がれた感じが格好良いんじゃなかろうかと。

因みに実はコントロール部をイジってたときに、トリマーでザグリを掘ってたのだけど、ミスってボディー裏に回転中の刃が当たってしまい、ボディー裏に結構でかい傷が付いたのだけれど、その傷を誤魔化す為にこうなりました。
一応、元からお絵描きするつもりだったのだけど、傷を隠す為にデザインの幅が狭くなった。

・コントロール部

コントロール部も総替え。
Les Paul Control
Les Paul Control posted by (C)Ludwig D. Omen
元々のヤツ。
金属プレートにグランドが落ちてて、Potも載せるだけでカバーがグランドに落ちる。
配線が少なく済んでカシコ美しい。
コレが・・・
Les Paul Classic 2018 Control
Les Paul Classic 2018 Control posted by (C)Ludwig D. Omen
こうなった。

・Pot

CTS is shit.
買って割とすぐガリが出るようになりやがった。
マジか。まじで☆マジカ。
私は近年結構ボリュームイジるので、ガリはマジ勘弁して欲しい。
昔は演奏中は常にMax、音消すときだけ0にしてただけだったので、ガリが出ても気にならなかっただろうけど。
今は許すことができない。

なのでPotを信頼と実績のTOCOSのとかにしたいのだけれど、Les Paulはコントロール部の木が厚く、TOCOSとかの電子部品屋とかで普通に売られてる普通のパネルマウント用のPotだと首の長さが足りず、ポン付けで取り付けることができない。
このザグリ部を全部ブチ抜いて、Duesenbergみたいな感じで表側からセル版で「コントロール部カバー」みたいなのを作ってネジ止めして、それにPotを載せるか、とかも考えた。うむ、ソレはソレで一寸格好良さそう。
でもブチ抜くのはやっぱ怖いので、取り敢えずザグリのPotの部分だけ更に深く掘って木の厚みを減らしたらいいんじゃね?ってことなった。
マキタのトリマー(→Amazon)で慎重に掘り進み、Potの載るトコの厚みを調整する(このとき一瞬気を抜いてしまってボディ背面に傷を付けてしまった訳だ)。
導電性塗料を塗りたくってPotを配線&取り付け。
ピックアップのザグリとピックアップセレクタの所も導電性塗料を塗りたくって、それぞれグランドに落としてある。

基本的な配線はオリジナルと大体同じ。
配線材は適当な太さのシールド線。
Potは念願のTOCOSの通信機用、φ24mm。
ギターには明らかにオーバースペックだけど、諸々の耐久性能の次元が違うので、一度付ければ二度と交換する機会が訪れない。
ボリュームはA500kΩで510pFのハイパス、トーンはB500kΩで0.022uF。
ボリュームは今までBカーブを使い続けてきたけれど、コレは何故かボリュームを5にしたときの感じがBだと未だ音が強過ぎる感じがして、2-3ぐらいで今まで使っていた他のギターの5ぐらいの感じになる。
でもそこからもう少し絞りたいと思ったら急激に音が小さくなるので、いい感じのところに合わせるのが難しかったのだけれど、試しにAカーブにしたらそっちの方がシックリ来た。
なんでやろう。
ハイパスの容量もいつもと同じだし、Potの抵抗値もいつもと同じなのに。
いつも間違ってて、Bと思ってAカーブ買ってたとかか?
でもTOCOSのAとBじゃ値段も入手性も違うので判ると思うんだけど・・・。
或はP.U.の電気的特性が何か影響しているのか・・・。

あとオリジナルの金属プレートみたいに、Lラグ板を真ん中にネジ止めすると便利だと学んだ。

・フォンジャック等

写真には写ってないけど、フォンジャックはSwitchcraft(→Soundhouse)じゃなくてNeutrikの廉価ブランドのREANの(→Soundhouse)を使った。安いし。
つうか昔大量に買ったのが余ってるので。
他のギターもジャック修理やデンキ系入れ替えの度に順次REANに入れ替えていっているとこだけど、今のところ耐久性とかガリとかで問題は起こってはいない。
プラグ挿し込みの抜け難さも申し分無い。
今の所の評価としてはREANでもOKという感じ。

ピックアップセレクタはオリジナルのSwitchcraftのまま。
ここはSwitchcraftが気に入っている。

・弦

ギターがいっぱいあるので、ちょー長持ちでお馴染みのElixirを使わざるを得ない。
このLes Paulにはゲージは.010のスタンダードなセットで。
.009だとフニョフニョ過ぎてピッキングがし辛いし、質量が少な過ぎて重いボディをドライブし切らない。
.011だと音の密度が濃過ぎて余裕が無い感じになっちゃう。

因みに私のSGは.009のセットを合わしているし、ES-339は.011のセットを張っている。
ギターによって合うと感じられるゲージがバラバラであるので、常にメインどころの3種類を少なくとも1セットずつはストックしておかなければならない。

今までElixirのNanoweb(→Soundhouse)を使い続けてきて、なんか微妙に気に入らないところがありつつも、諸々の調整でなんとかこんなもんかというところに落ち着けてきたけれど。
Optiweb(→Soundhouse)もちょい前に出て、試してはみたけれど、パッとしなかった感じがある。
Nanowebが「ジャリ」っとした音だとするとOptiwebは「シャリ」っとした音。
Nanowebの方が芯があって強めの音の感じでよりhi-fiでローが意外と厚い。
Optiwebの方がローが弱めで音の腰は高めだけどハイの高い部分は控えめ。
NanowebからOptiwebに交換すると、場合によってはソリッドでも箱モノ感が出てるように感じるかも知れない。
NanowebがD'Addario(→Soundhouse)だとしたらOptiwebはErnie Ball(→Soundhouse)を軟弱にした感じ。
Optiwebで6弦開放を弾いたときのビヨーンとした鳴りはThomastikのInfeld(→Soundhouse)を思い出させないでもない。
両方、ミッドに厚みは無い感じだけどOptiwebの方がマシかな。あんま変わらんかな。
あと、Optiwebの方が弦のテンションが大分弱い。
ゲージを半分落としたぐらいの感じ。
この点もD'Addarioに対するErnie Ballを思い起こさせる。

でもこのLes PaulにはOptiwebの方が好かった。
強く弾いた時に弦がフレットに当たって鳴る金属音が、Nanowebのときはすっげー不快だった。
こんなにこの金属音が不快なギターは初めてだ。
生音は勿論のこと、P.U.越しにも一寸入る。
この不快な金属音がOptiwebだと大分マシになって、気にならなくなった。
またNanowebでは高音域の高い所で不快なビビリ音みたいなのがずっと鳴っているようなサウンドだったけれど、Optiwebはその部分の厭な周波数帯が余り出てない感じ。
あとNanowebだとフロントピックアップで低音弦を弾いたときのブーミー過ぎて、これを調整するのが難しかったいするけど、OptiwebだとローがNanoweb程強くないので大分マシ。

つうことで、Optiwebの0.010のスタンダードなセットを張っている。

・ストラップ

ストラップは今までGibsonのナイロンの安いヤツ(→Soundhouse)を愛用していたのだけれど。
持ってるギターの半分ぐらいはコレ。
長さとか構造とか滑りとか色とか見た目の質感とか、アレが丁度好かったのです。
短くしても長くしても、アジャスターが肩に当たらない丁度良さ。
Oカンがボディエンド側で、ヘッド側は固定なので、Oカンがボディに当たってカンカンいわない丁度良さ。

でも阿呆みたいに重いLes Paulだと、ナイロンのは滑りが良過ぎて逆に安定しない。
一寸肩に食い込むし。
裸で弾いてると肩の食い込んでる所がシュッと擦れて痛い。
つうことで、コットン。ゴツくて幅広なコットンのヤツ。
昔買ったFenderのコットンのストラップが、今でも使ってていい感じなんだけど、クリーム色なんよね。Fenderやし。
新しいの買おうにももう廃盤やし。
なので、Levy'sのコットンストラップMSSC8(→Soundhouse)の黒を買った。
レザーストラップでお馴染みのLevy'sだけど、コットンのもあったのね。
滑らない具合とかも好い感じで、感じる重さも一寸マシになって、見た目もイカスし気に入って使っている。
これはよいものだ。

2019/06/24

Mogwaiのドラマー

全然知らんかったのだけれども、Mogwaiのオリジナルメンバーのドラマーがしばらく前から病気療養か何かで、2017年後半ぐらいから暫くの間ドラマーが入れ替わっているらしい。
今日知った。
YouTubeでMogwaiのライブ観てたら最近の映像ではドラムがすげー良くなってて、今頃になって唐突に腕上げたな、Mogwaiはドラムがネックみたいなとこあったしな、一念発起して練習しはったんかな、そういやThe Policeのドラムも初期から割と完成されてた感あるけど2007年の再結成の方が良くなってたしな、年取ってから上手なるみたいなこともあるもんやな、とか思ってたのだけれど、なんか見た目的にエラく線が細くなっててさ。
でも大胸筋がなんかエグい盛り上がりで、彼こんな細マッチョな感じやったっけ、とか思ってよく見たら全くの別人だった。女性やし。そういうことか。

Honeybloodと云うバンドのドラマーらしい。Cat Myers。
そっちもYouTubeでチェックしてみたら、「意外と悪くない」ぐらいの好悪度合いだった。聴いてられる。
「聴いてられる」とはつまり、好悪の振れ幅の大きい、而も悪い方に偏って大きい私からすれば、結構上位の評価ということだ。

-----
最近は「名のあるギタリストを擁するバンド」とか「名のあるギタリストの為のバンド」みたいなのをギターのお勉強がてらチョイチョイ聴くようにしているのだけれども、殆どの場合「聴いてられる」まで行かない。
私は恐らくギターが好きじゃないのだ。
まあ私自身の弾いている分には、下手は下手なりにそれなりには楽しんでいるのだろうけれども。
聴く方はカラキシ駄目なのだ。
聴く力の無い者は、何も上達せんね。
よろしくない。

どうも他人の弾くギターは、どれだけ上手かろうが、寧ろ何故か上手であれば上手である程、余程好きなギタリストでもなければ、殆どの場合凝っと聴いて居られない。

何故私はギターを選んでしまったのか。ずっと後悔している。
私は総ゆる重要な選択を間違う。

従って余人は私の逆を行けばよろしい。

-----
とはいえ私にもギターアイドルみたいなのはあって、勿論そういうのは好んで聴くのだけれども。
ZepもJeff Beckも好きだし、Pat MethenyとかPaco de Luciaとかのちゃんとしたスーパーギタリストみたいなのの中にも好きなのはある。
最近は自分がTMGEのアベフトシに結構影響を受けていることを自覚したりしたところだ。
でもBJCはそこまでじゃないし(最後のシングル以外)、3大ギタリストでもクラプトンは「聴いてられない」だし、スーパーギタートリオの中でもAl Di Meolaは敢えて選んで聴きたいとまでは思わないし(McLaughlinはモノによる)、Pat Methenyが好きと謂うJim Hallもイマイチピンと来なかったりする。
でもWes Montgomeryは好きだったりするんぜ?
King Crimsonは好くてPink Floydはイマイチで、初期Yesはその間ぐらいで後期はPink Floyd寄りとか。
なんか例えが全体的に古いけど。
これらの間で何が違うのか、首尾一貫した形で説明することができない・・・。

まあ兎も角、そりゃギター弾きとして、上に挙げたものから学ぶべきことは死ぬ程あるのだけれども、そして実際今の自分のレベルでも学び取ることができる部分があれば学んだりもするのだけれども、だからといってそれ全部が全部、音楽として聴きたいって訳ではない。
ギターが好き、ではないのだ。

私の音楽的嗜好から言うと、ギターは、本来なくてもいいものなのだ。
寧ろ音楽の邪魔をしているんじゃないかと思うこともある。
つまり私のメインの楽器であるところのギターは、私にとってそれ程必要ではないものなのだ・・・。


というようなことを、YouTube観ながら考えて居た。
・・・なんか言いたいことと違ったこと言ってる気がするけど。

2019/06/22

酸いレモン

ここ1年程。
特に変わりはなかった。

引っ越したりはした。
引っ越し前の更に一つ前の住所の近所。

腰をイワして半年程座るのが辛かったりした。
そして未だ治り切っていない。
部分的に筋トレはできるようになったが、ランニングは未だ怖い。

この1年でギターを2本買った。
Gibson Les Paul ClassicとEpiphone Les Paul SL。
高いのと、ちょー安いの。
ぶっちゃけ、両方、早まったことをしたと思う。
SLは軽くて腰に負担が少ない。
「SL」って何の略やろう。「Sui Lemon」とかか。

あ、だから金が無いのか。

まあそんなところですわ。
特に何も無い。
私の人生こんなモンですわ。
特に、何も無い。

2019/06/19

産まれ直し

人生を、やり直すことに成功した。
時間を遡り、産まれるところから。

どうやったのか、詳しくは覚えていない。
或は何か偶然が幾つも重なった結果だったのかも知れない。
然し兎も角、成功したのだ。
前の人生は、とても下らないものであった。
慥か狭く暗い部屋で、何をするでもなく只漫然と生き、只漫然と死んだのではなかったか。

そして特に何を成すでもなく、12年が過ぎた。
私は12年も何をしていたのだろう。
もっと何かできていた筈だ。
でもまあ、今からでも株でもやって儲けて人生お手軽。
然し株の騰落のタイミングを覚えてないや。
任天堂辺りはどうだったか。
Back to the Future IIのあいつはどうやってたんだったか。
慥かレコードブック的なヤツか。それは無いしなあ。どうすっかな。
なんてことを、小6の私は小学校の階段を4階まで上り、教室に入って自分の席を探しながら思って居た。

教室の窓から下を覗くとカマドウマでも居そうなジメついたスペースと小学校の敷地の境界を示すフェンス、そしてその向こう側に道路やマンションが見え、当に私の通っていた小学校であった。
席は、真ン中より少し右寄りの列の一番後ろ。
左隣に大学生の頃の友人Rが居て、彼もまた産まれ直したようだった。
私はこの現象を「産まれ直し」と、自分の中だけで命名していた。
彼もまた、自分の前の人生を下らないものと考えていたのだろうか。

右隣は知らない奴で、彼も産まれ直しに違いなかったのだが、私は彼に私の産まれ直しであることを知られないようにした。
彼の方では疑ってはいるらしいが・・・。
彼の見た目は小中学時代の友人Yの面影があったが、然し別人である。

今日は体育館で保健の授業があるらしかった。
そういえば今日来るときに、体育館に椅子が並べられていたのを見たが、私は誰かクリスマスパーティーでもやるのかと思って居た。
保健の授業の為のものだったのか。
私は体操服を持って来ていなかったので、保健と聞いて安心した。
と同時に、中身は大人であるにも拘らず学校行事のスケジュールを把握していない自分に失望と焦燥を覚えた。

私は隣の席のRとオカルトというものについて話す。
彼はオカルトをバカにする立場であったか、或は話の流れ上、少し過激めの態度を採ったに過ぎなかったのかも知れなかった。
私が概ね同調しつつ何か言おうとしたとき、担任が隣に来て成績表ともテストの結果ともつかぬものを私に渡した。
生徒各々に配って歩いているようだ。
3cm x 5cm程の大きさの紙に、ファイナルファンタジーにでも出てきそうな少し複雑で奇妙な形の印が押してあり、それが私の成績か何かを表しているようであった。
はなまるのようなものだろう。
私は担任に対して何故か咄嗟に堅苦しい論文調の言葉遣いしか返すことができず、私が産まれ直しであることの左証を少しでも漏らしてしまったことを内心恥じたが、担任の方では、ガキが大人のような口を利くことを少し面白がるように私の言葉を小さく繰り返しながら視線を外し、私の前の席の人物にその成績表だかテストだかを渡す為に歩き去った。

私はRに話の続きをする。
「例えばやで?新しいピラミッドが見つかるとするやん?
中にどの王が入ってるか未だ誰も知らん状態。
そのとき、未発見の王の中からテキトーな王の名を選んで、そいつが入っているってことで、偽の情報を流す。
そうすると、そのテキトーな王の幽霊が『出る』んやて。
ほんで発掘が終わるやん?正しい王の名が判るやん?当然、別の王の名前な訳やねん。
ほんならさァ、今度はその王とテキトーな方の王との同一説が生まれたりするんやて。
物語の『合理化』っつうか『首尾一貫化』っつうか、拳振り上げたら只じゃ下ろせん、みたいなことが起こる訳やね。」
などと、テキトーな作り話をする。


というような夢を見た。
鳥がベランダのフェンスに止まって居るのを感じながら、目が覚めた。
カーテンを薄く開くと、烏であった。