2009/04/05

テイルピース

只管ES-339のテイルピースをいじる。
凝り出したらキリがない。
テイルピースの高さで音質やらピッキング時や運指時のタッチやらが結構変わる。
高さを変える毎に音程を合わせる必要もあるので多少時間もかかる。

テイルピースを上下することの影響について感じたことを一寸まとめてみよう。

・テイルピースを上げると・・・
音質:カランと鳴る。軽めの音。暴れ気味。ローテンション。
タッチ:多少ユルくなるように感じる。

テイルピースを下げるとその逆。
音はマットで硬くて安定していてテンション高め。
タッチはタイトな感じに。
という感じ。

「テンション」という言葉は色んな状況で使われていて、少々使い難い。
弦の張力だったり音質だったり。
音質について言うときは多分弦の張力からの類推も影響しているだろう。
「テンションの高い音」というのは「弦の張力が強いときの音に似た音」という意味も含まれているっぽい。

「タッチ」という言葉遣いは、例えば同じ音程のチョーキングをするのに必要な力がはっきり判る程変わるという意味ではないし、弦が物理的にどうしたというよりは「そう感じた」という種類の話。
音が変われば弾き方も自然と変わってしまうので、それが「タッチ」の差となってるのかも知れない。
或は逆に、弦の物理的な何らかの変化が弾き方の変化を引き起こして、それが音の変化の原因となっている、ということも十分あり得るだろうし、相互作用している可能性もある。
まあでも、多分ブリッジ部分における摩擦力の差異か何かがタッチの差に関係してるんだろうけど、楽器を弾くときはこの「そう感じた」の部分が重要だったり色んなことに影響したりすることがあるので厄介だ。
その内の幾つかは楽器奏者の自己満足に過ぎないかも知れないし、幾つかは演奏性や演奏によって出てくる音に如実に影響を与えたりする訳だ。
多くの場合、それが単なる自己満足なのか実際に音楽に影響があるものなのか、演奏者自身にははっきりとは判らないものだ。

という訳で、凝り出したらキリがない。
使えないセッティングはあっても総ゆる状況において最良であるようなセッティングなど無いし。
或要素と別の要素のトレードオフもある。
なんだか能く解らない、「タッチ」みたいな勘の部分もある。
楽器は、或要素を少し変えるだけで他の色んな要素が影響を受ける、非常に複雑なものだ。

然しながら、大体の方向性もある訳だ。
レスポールの形をしたものは大体似通った音を出すし、より太い弦を張れば弦の張力は高くなるものだ。

という訳で、私は大体、テイルピースを普通より上げる方が好いようだ。