私は茶をよく飲む。
その度に一々湯を沸かすのは面倒なので、一度にそれなりの量を淹れるのだが、初めに飲むのと終わりに飲むので濃さが変わるのは嫌なので、淹れた茶を一旦他のポットなどに全て移すようにしている。
麦茶を魔法瓶のポットで作り、煎茶は急須に淹れてガラスポットに注ぎ、紅茶は磁器のポットで淹れて大きめのガラスポットに砂糖とミルクと共に注ぐ。
机の上にはそれぞれの茶の入ったポットに加え、それぞれの為のマグやら器やらが必要だ。
麦茶の魔法瓶と麦茶用のマグは机の上に常設されている。
前の日の寝る前か朝に作っておいて、一日かけて飲む。
他の種類の茶を飲もうと思うと、机の上には麦茶セット+他の茶セットが置かれる訳だ。
煎茶などにマグを使うことは無いが、紅茶は麦茶と同じくマグを使うことが多い。
夜中には、一日経った麦茶のマグと、紅茶用の、而もミルクティのマグが机の上に置かれることもある訳だ・・・。
ああ、嫌な予感。
夜に紅茶を飲んで、飲み終わって片付けて、しばらくして麦茶の残りを飲み切ろうというとき、ふと麦茶の入ったマグを見ると何か濁っていて、薄く脂が浮いている。
茶が腐ったか或は魔法瓶に菌が繁殖して新たな生態系の小宇宙でも作ってしまったかと疑ったが、よく考えてみると、紅茶セットを片付けるときに間違って紅茶のポットと麦茶のマグを片付けたと考えるのが妥当だろう、という結論に達した。
魔法瓶が悪ければ、洗い方が足りないとか、除菌か何か考えないと不可なかったが、多分魔法瓶は大丈夫だろう・・・。
或は私が腹でも壊したら、魔法瓶の汚い所為かも知れぬ・・・。