2004/07/06

ザ・パブロ

ピカソを、遂に見に行った。四分の一ほどの絵は、素晴らしかった。あとは、私は好きにはなれなかった。特に中期の最初の方の、キュビズムと新古典主義の。あれは、駄目だ。二、三の作品を除いて、神経には苦痛だった。
展示されている作品は、中期から晩年にかけてのもので、私好みの「青の時代」のような初期の絵はなかった。

カタルシス?万歳。

ピカソは、性に関して、変態だ。彼は、女性のありとあらゆる穴が大好きだったのだ。その自分の嗜好を開けっぴろげに描いてしまう。彼の絵は、美か醜かで言えば、醜だ。どちらかというと、私の斜め前で赤面している、授業か何か出来ていたらしい、ノオトを広げた(結構可愛い)女子高生の斜め後ろからの姿の方が美と呼ばれるものに近い。然し、私がどちらに好感を持ったかといえば、ピカソの絵の方だ。
「abject」という語がある。フロイト系列の学者の心に関する文脈で使われるときには、「おぞましく、それでいて魅惑的なもの」という風な感じの意味で使われる。例えば、死体とか、うんことか、ぬるぬるした膜とか、腐ったものとか、足の爪の間のゴミとか。
彼の絵の三分の一は、そんな感じ。

或は「女性」というものが尋常でなく好きだったが、同時に恐れもしていた、という感じ。

館内は、非常に寒かった。あれは、夏行くところじゃねえ。もっと厚着の季節に行かないと、風邪を引く。何でこの時期にブッキングしやがったんだ。まあそれはいいとして...
目の前をちょろちょろピーチクするジジババども。あいつら、目の前にいるが名前を知らない人間と、芸術と、人がいい気で絵を堪能していることに、全然興味と関心がねえんだ。
照明も、甚だしかった。作品が、光の反射でちゃんと見えねえ。誰だよ、ここのマネージメントしているボケナスの糞野郎は。

などと、私が館内に居た時間の半分は、大なり小なりの怒りの感情にを抱くのに費やされた。

これは大部分私の神経の具合の悪さに起因する。
もっと他に時期に行くべきだったんだ。

ああ、あと、昨日テレビでやっていた「アキラ」をパソコンで録画しておいたのだが、音声のデヴァイスの設定ミスで、音声が録れていなかった。

やはりツタヤか。