2013/07/08

草木も眠る丑三つ時

怖い話は結構好物なのです。
稲川淳二的な、霊やら因縁やらを持ち出して怖がらせにかかってくる話とか。
私はどうも恐怖の感覚が鈍いようだし話を聴いても特に怖がるでもないんだけれど、自分でも結構楽しめてると思う。
三段オチとかになってて「おお」と思うことはあるけれど、話の構造がありがちだったりオチが弱かったりしても話が巧ければ割とOKだったりする。
話に出てくる霊やら因縁やらについて、実際に「そう見えた」(「存在した」ではなくて)人が居る体で、別の理に適った説明を加えて遊ぶ(「夏彦ごっこ」と密かに呼んでいる)為の素材にするのも悪くないけれど、単純に怖い話として聴いても楽しめてると思う。

ってことで、それ系のホラー小説なんかを適当に買ってみたんだけど、どうもイマイチ面白くない。
どうも「小説」という体を採っていると面白さのポイントが変わってくるっぽい。
話の組み立てが成ってないとか、言葉選びが拙いとか、そういうところに目が行ってしまっている。
或は「ここは一寸合理的な話の流れじゃないなあ」と感じている自分を発見して卑屈な嗤いが口角に浮かぶことも無いでもない。