2013/07/21

人生の後日談

鼻毛を切っていると、誤って鼻の中を少し切ってしまった。
切れたか。うむ、切れているな。
ジワッと出血するのを感じて暫く後、鼻腔の内壁に溜まった血液が鼻の穴の縁を伝って鼻血としてタラリと垂れ出てくる。
ああ、ティッシュティッシュ。
鼻腔内の溜まった血をフンと吐いた後、ちぎって丸めたティッシュを鼻の中に詰める。
暫くして詰めたものを抜くと、ヌットリと赤く染まっている。
「これは昔よく見たものだ」と感じているのを発見して思い出す。
そうだった。私は昔よく鼻血を出していたのだった。
よく鼻にティッシュを詰めていたものだ。
この赤く染まった鼻栓は、昔はよく見たものだ。

私は最近、余り鼻血を出さなくなった。
少しは体も良くなったのかも知れない。
そしてそのことが何故か、私の人生の物語の後日談のように感じられてならない。
だとしたらつまらない物語だった。
とてもつまらない。