2007/07/18

双六

謂わば双六だ。
また同じマスに止まった。
何度も何度も、同じマスに止まる。
こりゃ何の回帰だ。
アレか、これがあの永劫回帰って奴か?
私は何度でも「否」を宣言してやろう。

どこかの誰かが言うには、精神は音楽が解決するように解決するのだそうだ。師の謂いて曰く。
成程、音楽的解決を余り好まない私が安定しないのは、この嗜好の所為か。
或は逆に私の不安定が音楽的解決を遠ざけているか。
初等理論を以て再記述可能な音楽を描くことを自らに許可することができれば、私は個人的な幸福をもっと感ずることができただろう。

人生にリセットボタンなど無いと言う人が居る。
ま人生を本当の最初から、胎児の頃まで時代をさかのぼり、而も自らの失敗(或は取り逃がした100万馬券の順位)の記憶を保ったままで、自ら望んでやり直すことができるような人は居ないだろう。
然し図らずして押してしまう、或は否応なしに押さなければならない、小さな、そしてネガティブなリセットボタンの罠は、何処にでも仕掛けてあるものだ。

私は何度もこの罠のマスを踏ん付けてきたし、また踏ん付けている。
さあ、この足を上げて、ここに何が書かれているか読み上げてあげよう。
「振り出しに戻る」