2007/04/28

喃語

CDなど買う。
ロックやポップのCDを全く買わなくなって了った。
これは余り良くない傾向だ。
それらが私の人生や芸術や人としての在り方等に何か有用な一撃を加えるところを想像することが今や私には難しくなって了っている。
音楽とは、それが芸術のひとつとしての音楽であるときには、それを聴く人が唯単に気持ちよくなったりするだけのものではない。
音楽は涙腺や脈拍に関わるだけのものではない。
ましてやオシロスコープや経済系にのみに関わるものでも全くない。
音楽は、第一に人の生に関わるものである。
音楽を理解するとは、単にその音楽を聴いて気持ち良くなることではなく、その音楽を自らの(或は他者の、或は人の)生における意味を与えたり解釈したりすることである。
そしてそれらの意味や解釈は将来についてのものであるときに特に有意味なのである。
例えば私の人格的成長を助けるとか、人間の自由の在るべき姿について語る、といったように。
私がロックに対して大した希望を持っていないということは、私にとってロックがその意味を失っているということを示しているかも知れない。
それは少々受け入れ難いことだ。

以上、私的言語或は喃語。
つまりあなたが私を何一つ理解できないのは何故なら私が言語を一言も用いなかったから。