2007/04/12

当たり前/議論の余地アリ

倫理の概念には、当代の誰にも恐らくは当たり前に受け入れられるだろうものと、大いに議論の余地のあるものがある。
それらを明確に分ける分水嶺はないが、兎も角それなりに多くの場合においてこれらの区別は成り立ち得る。
或はその倫理概念がどの程度「共通のものである或は当たり前に受け入れられる」のかとか、どの程度「議論の余地がある」のかといったことを考えることができるし、またその問題に対してそれなりに正しいと言えるような解答を得ることもできるだろう。
この二つを端的に混同して全ての概念が大いに議論の余地のあるものだと考えてしまうのは不健全である。
ポストモダン好き達や、相対主義者或は相対主義から抜けたくても抜け出せない人達には、この混同が見られる場合がしばしばある。