2020/04/13

Danelectro DC59 Shorthorn Mod: Parallel / Series 切り替え Mod 完結編

Danelectro DC59 Shorthorn。
ピックアップセレクターがセンターの位置にあるとき、元々は2つのピックアップがシリーズ(直列)接続になるような配線なのだけれど、普通の Les Paul とか Telecaster とかみたいにパラレル(並列)接続にしても素敵な音が出る。
シリーズだと出力も上がって「ホット」なサウンドになるが、歪ませて使うとローが若干重く感じられることがある。
パラレルの場合はもうちょい軽くなって「クリスピー」という言葉が似合う。
私の現行版の Shorthorn はイマイチ Shorthorn らしいクリスピーさに欠けるので、パラレルぐらいが丁度良い。
序でに片方のピックアップを逆巻逆磁にしておけば、センター時にハムキャンセル効果が得られる訳だ。
リップスティックピックアップの逆巻逆磁 Mod はドライバーだけで簡単にできる。

前回は3回路4接点のロータリースイッチを載せて、リア-シリーズ-パラレル-フロントの切り替えができるようにした。
然しローターリースイッチをピックアップセレクターとして使うことの弱点なんだけれど、切り替えに一瞬手間取る。
Les Paul 系のトグルスイッチとか Strato-Telecaster 系のレバースイッチだと指とか掌で「弾く」的な操作ができて素早く切り替えられるのだけれど、ローターリースイッチの場合はどうしても「持って」「回す」的な動作になってしまってほんの一瞬切り替えが遅くなる。
まあ慣れればどうということでもないレベルの話なのだけれども。

あとパラレル-シリーズの切り替えは別スイッチでやった方がいいかも知れん。
微妙な差だけど、なんかそっちの方が実用的な気がする。
メインのピックアップセレクターでは「リア-センター-フロント」の切り替えにしておいて、「センター」のパラレル-シリーズをミニスイッチで切り替える、みたいな感じ。
全部のポジションを均一な頻度で使用するならスイッチひとつで4切替の方がいいのだろうけれど。
或は演奏中の視認し易さも4切替の方が優れている気がするけれども。

今までDPDTのミニスイッチを付けてアウトオブフェイズサウンドも出せるようにして、ブライアンメイごっこをして遊んでたのだけれど、特に歪ませるとノイズもでかくなるのでイマイチ使い辛かった。
言う程ブライアンメイサウンドでもないし。
なのでアウトオブフェイズをやめて、このミニスイッチをパラレル-シリーズの切り替えスイッチにできないものだろうか。

然し元々付いてたON-OFF-ONのトグルスイッチでも Gibson 系のON-ON-ONのトグルスイッチでも、DPDTのミニスイッチではセンターポジション時のパラレル-シリーズの切り替えができない。
Telecaster の2回路3接点8端子のレバースイッチが必要だ・・・。
つまりピックカバー(と木部)の加工が必要になってくる訳だ。

丁度 SCUD の 3way レバースイッチ(YM-30)が1個余ってたので、取り敢えずそれを使うことに。
そういやコレ、ノンショーティングタイプなので、ピックアップ切替時に音切れがある。
他の一般的な OAK とか CRL とかのだと多分ショーティングタイプでピックアップ切替時にボツっと音が切れたりしないと思うんだけど・・・。
なんでノンショーティングなん?
ピックアップセレクターをノンショーティングにする理由が思い付かん・・・。

つうことで、加工&半田。
まず、元々のピックアップセレクターの穴を、表にマスキングテープを貼って、裏からコンクリ用のエポキシ(ガチガチに固くなるタイプ)を流し込んで埋める。
或程度固まってきたら裏の表面の凸凹をナイフで削って平らにする。
新しく取り付けるレバースイッチのネジ穴とレバーのスリットの位置を CAD(Fusion360)で描いて紙に印刷して、それをピックカバー上に貼り付けてレバースイッチの位置決めをする。
位置決めができたらドリルとハンディールーターでレバースイッチの穴を空ける&溝を掘る。
実際にレバースイッチをピックカバーに取り付けて、それがちゃんと入るようにナイフでボディを削る。
ボディは MDF か何かみたいな感じで、めっちゃ簡単に削れた。
メゾナイトはもう少し硬いと思うんだけど、今は MDF 使ってんのかな?
現行版はポットの嵩上げに径の合ってないナットを2枚重ねで使ってたりするし(その所為でポット本体が回ってしまう)、コントロール部は当然木屑だらけだったし、定価7万円と考えるとモノはすごく悪いんよな・・・。
Squier だったら半値でもっとちゃんとしたのを作りそう。

そういや Squier って Squire(従者)じゃないのね。
ずっと Squire だと思ってた。

で。
配線して終了。
配線に一番時間掛かったけど。
回路図:
この図から実際の配線図を手書きで描き起こす為に、実際の配置と近い形で描いてみたんだけれど、前回より輪を掛けて見辛くなってしまった・・・。
なんか簡単に実配線図が描けるツールがあったらいいんだけど。
みんなどうしてんねやろ?イラレとか Inkscape とかでゴリゴリ描いてんのかなあ。
因みにボリュームのハイパス回路とトーンの疑似Aカーブ化用の抵抗は図面から省いている。描くのが面倒臭かったので。
前回から変わらず、ハイパスは 1000pF - 10kΩ 直列、疑似A抵抗は 1MΩ、トーンコンデンサは 0.022μF。

表から見た図:
ピックガードの一寸色違うとこが元々のピックアップセレクターの穴。
後で白く塗っておこう。

これで取り敢えず Shorthorn の電気系は落ち着いたか。
・・・でもこの SCUD YM-30 はノンショーティングなんで切替時に音切れがあるし、ショーティングタイプのに交換しようかな。
序でにピックアップセレクターのノブも、黒か金属メッキのテレキャス用とかに交換しようかね。
あとはブリッジがうんこなので交換したい。
Gotoh が 510UB という、なんか格好良さそうでダサそうな、使えそうで使えないかも知れない感じのヤツを出してたと思うので、イッペン試してみてもいい。
或は Epiphone の Les Paul LS に付いてたコンペンセーテドラップアラウンドブリッジを載せたらどうなるんだろう。

まあそんな感じで。
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Soundhouse
SCUD YM-30S
SCUD YM-30S
MONTREUX OAK 3way switch
MONTREUX OAK 3way switch
GOTOH 510UB Chrome
GOTOH 510UB Chrome
MONTREUX Compensated Tailpiece Nickel
MONTREUX Compensated Tailpiece Nickel