2020/04/27

暇なら楽器のお誘い:ギター編

やあどうも。
暇だろう?
ギターを始めるチャンスということだろう?

ギターを始めるにしても道具立ては何を揃えればいいのか分からない、という人の為に、私も一つアドバイス的なことをやってみようと思う。
取り敢えず余り金を掛けずに、バンド組んでライブができる最低限を目指すとしよう。

ギターもね、なんだかオワコンの香りがしてきたとはいえ、それは私がギターを弾くから感じているだけであって、まあ世間的には多分まだまだ現役ですよ。多分。恐らく。
需要に対してギター人口が多いので、バンドをやったらまず余る。
余ったらベースを買ってきて、ベースを弾きましょう。
ギターで基礎ができていれば、ベースの習得は結構早い。

取り敢えず、生音の小さいエレキギターということで話を進めよう。
まあギターにも拠るんだけど、エレキギターをアンプ通さずに弾けば音はそんなに大きくならないので、本体に空洞が無いソリッドギターなら大体の場合、集合住宅でも割と気兼ねなく弾ける。
大体話し声ぐらいの音の大きさと思っておけばいい。
木造の集合住宅なら深夜はエキサイトしないように気をつけて単音で(コードをジャランと掻き鳴らすのではなく)静かに弾けばバレないぐらいの感じ。
因みに中身が完全に空洞のフルアコースティクギター(Epiphone Casino とか)だと普通のアコギに迫る音量が出たりするので、鉄筋コンクリートでも夜は気をつけなければならない。

最初に揃えるべきもの:
  • ギター本体 20,000 円
  • ギター弦 1,000円
  • 強力ニッパー 2,000円
  • シールド 2本 3,000円
  • アンプシミュレーター 20,000円
  • ストラップ 2,000円
  • チューナー 3,000円
  • ギタースタンド 1,000円
  • ピック 10枚 1,000円
  • メトロノームアプリ 0円
大体 5-60,000円 程度で一通り揃う。

ギター本体

ギターも種類がめっちゃあって、選び難いと思う。
若しあなたが奇特な人物で、好きなギタリストなんてものがあるなら、そしてその人が同じギターを使い続けるタイプのギタリストだったなら、その人と同じようなギターを買えばいいのだけれど。
でも多くの人はそうじゃないと思うので、取り敢えず廉価だけどそれなりのクオリティなモノを挙げていこうと思う。
価格とクオリティの比を見るなら、Squier、Epiphone、Yamaha 辺りがお勧め。

Squier の Bullet Mustang が 20,000円 ぐらい。
ハムバッカー&ショートスケール。
ショートスケール(弦の全長が短い)なので弦を押さえる力が比較的小さくて済み、また手が小さい人にも弾き易い。
ギターの場合、ショートスケールのギターでも専用のショートスケール弦みたいなのは必要無くて、普通の弦を使えばいい。
因みにベースの場合はショートスケールベースにはショートスケール弦を、ロングスケールベースにはロングスケール弦を張る必要がある。
Squier というのは Fender の子ブランドで、トップブランドである Fender のギターの廉価ブランド。
廉価モデルなんで色んな所がコストカットされてるんだけれど、演奏に関わる部分は悪くないクオリティに仕上がっているものが多い。
Squier なら他にも Bullet Strat とか、大体同じような値段の Stratocaster があるし、そちらでも良いけれど、私の好み的には Mustang が使い易いように思える。
Telecaster は、私は大好きなんだけど、独特の弾き難さがあるので、特に理由が無いなら 2本目以降の楽しみにしておくことをお勧めする。
因みに Stratocaster、Telecaster はロングスケール。

Epiphone なら Les Paul Special VE が 15,000円 ぐらい。
更に廉価な Les Paul LS が 12,000円 ぐらいでクオリティもまあ申し分無く面白いギターなんだけれど、一寸癖が強いので、最初の1本目を買うなら Les Paul Special VE の方がいいと思う。
これも天下の Gibson の廉価モデル。
Gibson Les Paul Standard というアイコニックなモデルがあって、その廉価モデルに Gibson Les Paul Special というモデルがあるんだけれど、コレはその Gibson Les Paul Special の更に廉価モデルということになる。
下手に Gibson Les Paul Standard に近いと Gibson のパチもん感出てしまうけれど、これは一寸遠いのでそのパチもん感が感じられなくて良い。
因みにミディアムスケールで、Squier Bullet Mustang より少し長い。
多分これがギリ楽器として許容できる最低限のクオリティだと思う。
ネジ頭がビミョウにナメてたり斜めに入ってたり、塗装が雑だったり、ハンダ付けが雑だったりイモになってたりとかは、この辺の価格帯のギターでは全般的に十分にあり得るが、コレならネックがベコベコとかいうこともなく、楽器として使う分には取り敢えず問題無い程度のクオリティ。

Yamaha は Pacifica が大体 30,000円 ぐらいからある。
1950年台のエレキギター黎明期から Fender の Stratocaster というめっちゃオーセンティックなギターがあって、1980年代ぐらいにそのギターの形を少し尖らせたみたいな形のギター(ディンキーとかスーパーストラト等と呼ばれる)が流行ったんだけれど、その形状を踏襲している。
ディンキータイプはなんかメタルっぽいイメージになりがちなんだけれど、Pacifica はあんましメタル感が無くて、めっちゃ普通っぽい。
因みに製品のクオリティは値段からすると大分良い。
昔の Yamaha は結構お金出さないと使えるクオリティものが手に入らなかったと思うんだけど(まあどこでもそうだったけど)、つうか昔の Yamaha はなんかめっちゃダサかったし Pacifica なんざ誰が買うねんと思ってたけど、最近のは安くても凄く良いね。
なので 30,000円 程度の予算を計上できるのであれば、Yamaha はお勧め。
スケールはロングスケール。

上に挙げたものよりももっと安いギターもあるけど、そいういうのは或程度自分で調整ができる人向け。
でも結局どんなギターでも或程度自分で調整できるようにならなければならないので、そういうモノを敢えて買ってみてもいいかも知れない・・・けど最初の一本目には余りお勧めしないかね。
変わり種だと Steinberger とかあるけど、値段の割にクオリティは大分低いので、自分でフレットのすり合わせぐらいの調整ができる上級者向け。

ケース

新品を買えば殆どの場合でソフトケースは付属されると思うけれど、たまにケースは別という場合もあるので要確認。
因みに付属のソフトケースで満足できなければ、他のソフトケースを買うより先ずはセミハードケースを買うことを検討してみたらいいと思う。
但しセミハードケースは折り畳めないので、ケースだけコンパクトに収納することはできない。
コンパクトに収納する必要がある場合はソフトケースを買うといい。
ケースを買うときに私が重視するのは、まず肩のストラップが取り外せないタイプであること。
これが取り外せるタイプのヤツは大抵その取り外せる部分が肩とか背中に当たって痛いし、安定が悪くて長く持ってられない。

弦は Elixir 一択。
何故なら錆びないから。
Elixir で満足できなくなったらその時初めて他の弦を試す、でOK。
Nanoweb と Optiweb ってのがあるけど、Optiweb が軽くて大人しめで Nanoweb がちょいウエットでヘヴィーな印象。
どちらでも良いが、 Optiweb の方がより一般的なサウンドっぽい気がする。
弦の太さは 10-46 か 9-42 ってヤツのどちらかから始めればいい。
10-46 の方がシッカリした音が出るが、多分初心者は 9-42 の方が弦を押さえる力が小さくて済むので弾き易い。
或は Bullet Mustang みたいにショートスケールのギターの場合は 9-42 だと逆にフニャフニャ過ぎて逆に弾き難いかも知れないので、太めの弦を選ぶといい。
一般的な弦は初心者ならちゃんと練習する人で通常 1ヶ月 程度で交換すればいいが、Elixir なら 1年 保つ・・・けど初心者は弦をよく切るものなので、スペアで少なくとももう 1セット 用意しておいた方がいい。
弦は 1本 切れたら 6本 とも交換しなければならない。

ギターの弦を早巻きする為の道具でストリングワインダーというものがあるので、弦交換が鬱陶しく感じるなら買ってみてもいいかも知れない。
200円ぐらい。

強力ニッパー

太い線を切る用のニッパー。
弦交換の際、ギターの弦の余りを切断するのに必要。
多分百均にも売ってるような気がするけど、1-2,000円 前後のマトモなモノを買うと長く使えるし他にも色々使えて便利。
ケイバ、フジ矢、TTC、メリー辺りが有名どころか。
因みに同じニッパーでも細線用のマイクロニッパーとかプラモデル用のニッパーとかでギターの弦を切ってしまうと、高いニッパーであっても一発で刃が悪くなるので、ちゃんと強力ニッパーを使いましょう。
ペンチはデカ過ぎて使い難い。

シールド

シールドってのはギターとアンプとを繋ぐケーブルのことで、中の銅線が2重構造になっており、信号線がノイズからシールドされる(守られる)構造になっているのだけれど、ギターで「シールド」というとこのケーブルのことを指す。
取り敢えず Canare の 3m のヤツ(LC03)を2本買っておけば良し。
エフェクター類(音を変える機材)を全く使わない主義なら 5m のを 1本でもいい。
安いので勘違いされがちだけれども、機能的にも強度的にも音質的にもお高いシールドと比べても全く遜色無いとても良いモノなので、これを基準として、若し音が気に入らなければ他のを試す、という仕方でOK。

アンプシミュレーター

アンプシミュレーターはギターアンプの代わりになるモノで、沢山のエフェクターが内蔵されてたりとか、ヘッドフォンで練習できたりとか、或はものによっては PC と USB ケーブルで繋いで録音ができたりとかする機材。
マルチエフェクターと言った方がいいかも知れない。
昔は「マルチエフェクター」と「アンプシミュレーター」は別物だったのだけれども、現在では両方の機能を備えているものが殆どなので余り区別されない。
或は両方の機能を備えている場合でもどちらの機能が主であるかによって呼び方を変えたりする。
PC に繋げられると好きな曲を流しながらそれに合わせてヘッドフォンで練習とかできるので、練習の効率が段違い。
PC に接続するオーディオインターフェイスを持っていない場合、お勧めは Boss の GT-1 かな。
安いし機能も十分だし USB オーディオインターフェイス機能も付いてるし。

或はもし PC のオーディオインターフェイスを既に持っているなら、或は PC をそもそも持っていないなら、ZOOM や Behringer のアンプシミュレーターも候補に入ってくる。
ZOOM なら G3Xn、Behringer なら VAmp3 かな。
ZOOM は一つ前のモデルだったらオーディオインターフェイス機能が付いてたんだけど、今は上位モデルの G5n にしか付いてない。
後からアップデートで新しいアンプやらエフェクターやらをダウンロードしてこれる。
現代的。
VAmp3 はデスクトップ型で足で操作はフットスイッチを買ってきて外付けしないとできない。
マルチエフェクターとしては使い辛くて、ザ・アンプシミュレーターという感じだが、アンプの音は良い。
一寸一昔前の感じがするけれど兎に角安くて、ちょー簡単なオーディオインターフェイスが別に付いてくる。

ギターアンプ自体は多分要らないと思う。
私もここ数年使ってないし。
場所取るし音出したらうるさいし、若し必要になったら買う、でいいと思う。

エフェクターは暫くはアンプシミュレーター内蔵のもので使い方を学ぶといいけれど、理解が進むとそのうち個別に欲しくなると思う。

ストラップ

ストラップはギターを肩に掛ける為の帯状のもの。
特にベース用とかギター用とか無いので、見た目の気に入ったものを買えば良し。
Gibson ASGSB-10(900円、短め、滑りが良い)、Ernie Ball Polypro Straps(700円、ド定番)、Levy's  MSSC8(2,500円、綿、重い楽器でも裸で弾いても肩にメリ込まない)辺りがシンプルで私好み。
あと序でに Harry's Strap Rubber という、2枚 500円 ぐらいのでかいゴムワッシャみたいなのがあるけど、それを取り付けておくとストラップが勝手に外れて楽器が落下するという恐怖を味合わなくて済むのでお勧め。

チューナー

チューナーは取り敢えずはクリップチューナーがお勧め。
ギターのヘッド(テッペンの平たいところ)にクリップで挟んで使うヤツ。
最近のもは精度も感度も十分な機能を持っているものがある。
KORG Pichcrip 2+(2,500円ぐらい、ちゃんと最後に「+」が付いてるヤツ)、もしくは TC Electronic Unitune Clip(3,500円ぐらい)ってのがお勧め。
精度が Pichcrip 2+ で 0.1cent、Unitune で 0.02cent(小さい方が高精度)となってて、これ以上求めてもしょうがないぐらい十分な精度がある。
他の 1,000円 ぐらいのクリップチューナーだと大体 1.0cent ぐらいで、まあそれでも多くの場合でほぼ十分なんだけど、もう少しピチッと合わせたい時もあるので。
チューナーは、一寸良いものを買っておいた方がいい。
因みにcentってのは音階の半音の 1/100 ということ。センチメートルのセンチと同じ。
あとこれらのチューナーは、そのままギターケースに放り込んでも壊れ難そうな形なので。

床に置いてシールドで繋いで使うタイプ(フロアタイプ)のチューナーもあるけど、それを買うのはエフェクターを個別にアレコレ自分で揃えるようになってきてからでいいと思う。
アンプシミュレーターを持ってれば大体チューナー機能も付いてるし。

ギタースタンド

スタンドは、楽器を立てておくためのもの。
K&M 17590 WAVE 20 ってヤツがコンパクトで機能的で安くてお勧め。
ネックを支えるタイプの背の高いヤツもあるんだけれど、でかい割には安定性が悪かったりするので私は余り好きじゃない。

ピック

ピックは、取り敢えず 10枚、全部別の種類のを適当に選んで買って、実際に試して、自分に合ったものを探すこと。
また自分の1枚が決まったとしても残りのものは捨てずに取っておくこと。
「コレはなくね?」と思っても取っておくこと。
必ずその1枚では満足行かなくなって、また試さなければならなくなるに決まってるんだから。
因みにピックは消耗品なので、先が丸くなってきたら買い換えること。

メトロノーム

基礎技術の練習をするときはちゃんとメトロノームを使って練習すること。
メトロノームはスマホのアプリで十分だけど、別モノが欲しければ KORG とかの 1,500円 ぐらいの電子音のヤツを買えばいい。

練習は、YouTube を観ながら機材の使い方とピッキングやフィンガリングの基礎技術の勉強&訓練をする、基本的なコードを一通り覚る、好きな曲をコピーする、楽典を勉強するという辺りが最初にやることかな。
基本的なコードを覚えて曲も5-10曲ぐらい弾けるようになったら、音楽理論を勉強していくと後々楽ができる。

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その他の楽器:
ドラム編
ベース編
キーボド編

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Soundhouse
BOSS GT-1
BOSS GT-1
KORG Pitchclip22
KORG Pitchclip22
Harry's Strap Rubber
Harry's Strap Rubber
Elixir Optiweb 09-42
Elixir Optiweb 09-42