2005/07/24

『スパイダー』

特に何もせず、ふらっと映画など見る。
『スパイダー』。
記憶の改竄の話。
監督や脚本家のインタビューも見たが、どちらもあまりぱっとしたことは言わなかった。作品のテーマが心理学的要素を多く含んでいるのも拘らず、脚本家の方は近代/現代の心理学を全く知らないような感じだった。何となくの印象でしゃべっている感じ。心や記憶に関する彼の認識は、中世的認識にダニエル・キイス風味を一寸加えた程度の認識が罷り通っている。監督の方がまだ一寸は勉強しているという感じだった。
同じ観るなら『メメント』の方が大部良い。
話の内容に関して言えば、全く斬新でもなければ、大して素的な物語という訳でもない。ぱっとした人間描写すらない。内容は、兎も角惨々たるものだった。
が、役者は中々よく頑張っていた。画的にも、好かった。
この映画、奇妙っぽい雰囲気をぼけーっと雰囲気だけで観るのには好いのかも知れない。内容について一切考えてはならない。