2004/06/26

時間泥棒

巷では、「24 Hours」なる洋物ドラマが流行っているようで。
然し私は言っておく。
一日は、二十四時間もない。
どっかで誰かが時間をピンはねしている。

ミヒャエル・エンデの代表作、『モモ』は、人々の時間を詐欺によって奪い取る犯罪組織とそれに立ち向かう百歳の少女モモの攻防の話。時間をちょろまかされた人々は、余裕がなくなって、いらいらせかせかしだす。

私の時間も多分、やられたんだ。

一日中、ここに座っているのに、何もできていない。

テキストを開いて、不毛な睨めっこをする。
暫くすると、いつの間にか、ギターを弾いている。ちゃんと弾けてない。もう嫌になって、CDを聴くことにする。

いらいらする。「うるせえ、糞ピアソラ! 黙れ!」と言わんばかりにCDプレイヤーの電源を落とす。

いつの間にか、「今日」だった時間が「昨日」になっている。
さっき起きたばかりなのに。

集中力がねえんだ。