2018/01/07

ゲルマニウムトランジスタを無理矢理使ってFuzzを作る

ゲルマニウムトランジスタを幾つか手に入れたものの、使いドコロで悩む。
つうか実際Fuzzぐらいにしか使い様は無いのだけれど。
NPNのも混じってるけど、大半はPNP。
私は電池は使いたくない派なので、チャージポンプICで-9V作って昔ながらのゲルマFuzz Faceにするとかか?
でもあんましゲルマ使いたくないんよな。
一寸したことですぐ飛ぶし。
温度特性悪いし。
チャージポンプICもまあまあ高いので、あんましポンポン使いたくない。

でもまあ折角手に入れたのだし。

いろいろ考えてみた結果、ゲルマFuzz Faceの回路の頭にシリコンNPNでバッファ的な感じにしてみたらどうかと。
Tonebender mk.IIのような考え方の、初段がシリコンNPNになってるバージョン。
こうすれば回路を少しイジってやるだけでチャージポンプIC無しで9V電源のデイジーチェーンができるようになる筈。
あとゲルマを使いつつも普通にゲルマオンリーにするより安定しそうな気がする。

実際の回路的には、ゲルマFuzz Faceの頭にBig Muffの初段のSustainの部分までを付け加えたような感じにした。
普通のFuzz Faceだとギターに拠っては思った通りの歪み量を得られなかったりするので、Sustainのとこで歪み量を調節する感じ。その辺はBig Muffと考え方が同じ。

色々調べてみると、ZVEXのFuzz Factoryが大体同じような考え方っぽい。
ってことはコレはFuzz Factoryの不安定化要素抜きみたいな感じなのか。
あっちはまさにTonebender mk.IIの初段シリコンNPN化、みたいな感じ。

つうことで、実際に組んで鳴らしてみた。
ゲルマニウムトランジスタの個体差がデカいので、色々差し替えたり抵抗値を変えたりして遊ぶ。
最終的に歪み抑え目になるようにしてブースター/エキサイター的に使うことにした。
音の傾向的にはまあTonebender mk.IIなんだけど、歪み控え目な分、一寸腰が軽い感じか。

私の結論としては、実用に関してはやっぱ敢えてゲルマニウムトランジスタを使う意義は少ないかと。
但「ゲルマニウムトランジスタを使ってる」という物語のアツさは否定しない。

まあ取り敢えず、ちゃんと音が出て9Vデイジーチェーンもできることが判った。
近年の私のメインFuzzは自作のオールシリコンNPNのTonebender mk.IIモドキなので、今回の経験はそっちへフィードバックされることとなるだろう。
特に初段をBig Muff風にするアイディアは使えそう。