2018/01/18

魚の目にサリチル酸の話

去年の終わりの2ヶ月間程、左手人差し指の指先から爪の間にかけて魚の目ができていた。
結構デカイ魚の目。
普段の生活ではどうということはないのだけれど、ギターを弾くと痛い。
多少痛いぐらいなら痛覚切ればいいのでどうとでもできるが、悪いことに、ギターを弾く度に魚の目が酷くなっていく。
年末にどうしてもギターを弾かなければならない用があり、それは結構練習を要するものだった。
単に私のレベルが低い所為もあるけれども、恐らくは多くのギター弾きにとってもそれなりには難曲である筈。
魚の目を酷くしないようにする為に練習を控え目にしたりしていたが、練習を控えるとギターのクオリティも下がってしまう。
弾けたところが段々弾けなくなっていく恐怖。

つうことでサリチル酸。
スピール膏を貼ろうと思ったけれど、膏薬の上に更に何かしらのテーピングをしなければならなくなるので、ギターはマトモには弾けなくなるであろうと。
一応多少な練習もしたいのでその選択肢は諦めていたのだけれど、一寸調べてみると、スピールジェルってのがある。
塗布すると硬化して塗膜を形成するヤツ。
サリチル酸は15%で少ないけれど(スピール膏は50%)、イボコロリ(10%)よりは多い。
患部は指先の爪の辺りなので、液体よりは狙った所に狙った分だけ塗ることが簡単そうだし、液体みたいに爪の間で毛細管現象で広がって酷い目に遭うこともなさそう。
つうことで買う。
そのとき年末の用事まで一週間程度。

幸い、サリチル酸が効いて当日の朝には治ってはいないものの大分マシになっていた。
痛みはあるが痛覚を意識的に無視すれば問題無く弾けるという程度。
練習は控え目だけどギリギリのクオリティを下回らない程度には練習もした。
午前中に現場に到着して、昼過ぎにはギターを弾かなければならない。
ギターをケースから取り出そうとギターのヘッドを掴んで、右手の指に弦の切断部がブッ刺さって思いの外流血して脳内アドレナリン濃度を下げたりする。
時間まで座りながら指先の魚の目を親指で無意識にコリコリ掻いていると、何かベロリと剥がれかけた。
見るとスピールジェルの塗膜の裏にカサブタみたいな皮膚が食っ付いている。
おおう。
痛みは無いし流血もしていない。
ゆっくり引っ張ってその皮膚ごと剥がしてみる。
試しにギターを弾いてみると、痛くない。
おお。
本番ギリギリ前に、魚の目の芯が取れた。と、いう話さ。

ほんで今週。
なんか同じ場所に魚の目が復活した。
と、いう話さ。